ウィリアム・ボールドウィン[著] 大久保ゆう[訳]
ウィリアム・ボールドウィン
1526年頃生まれ。若いころはロンドンで印刷工をつとめながら、出版用の原稿も執筆し、翻訳も行った。英文学史上では、シェイクスピアの種本にもなった『為政者の鑑』(1559)の編著者として知られ、今作『猫にご用心』にも登場するフェラーズ氏と共同でこの本の編集作業を行っている。エリザベス女王の戴冠後は出版の仕事をやめ、聖職者となって説教活動に励んだという。1563年のペスト大流行に際して死没。
大久保ゆう
1982年生まれ。翻訳家。研究者としての専攻は、翻訳論・翻訳文化史。
16歳から青空文庫に翻訳作品を発表、大学院在学中からフリーランス翻訳家としても活躍。
文芸、サブカル、画集などの訳書や著作権についての批評も手がける。訳書に、スコット・L・モンゴメリ『翻訳のダイナミズム――時代と文化を貫く知の運動』、アーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』等多数。